女性の多くは、50歳前後で月経が止まる「閉経」を迎えます。この閉経をはさんだ前後5年の約10年間を「更年期」と呼び、この時期は卵巣機能の低下から女性ホルモンの分泌量が減少することで、さまざまな不調が起きてきます。
更年期に現れるさまざまな症状
症状の出方は個人差が大きく、ほとんど症状を感じないまま更年期を終える人もいれば、いくつもの症状に悩まされる人もいます。さらに、症状がつらくて、日常生活に支障を来すような場合を「更年期障害」といいます。
更年期におこりがちな生理周期の変化
更年期になると卵巣機能が低下し、女性ホルモンの分泌が低下したりバランスが不安定になります。その影響で、生理の周期も変化していきます。
エストロゲンの「ゆらぎ」とは?
女性ホルモンの中でも、特に更年期に大きく影響するのが、エストロゲンです。エストロゲンには、女性の心と体を健やかに保つ効果がありますが、更年期になると、脳はエストロゲンを出す指令をしているのに卵巣は少ししか分泌できない、というギャップが起こります。これをエストロゲン分泌の「ゆらぎ」と呼び、これによって脳は混乱し、自律神経が乱れてしまい、更年期症状の原因となるのです。
エストロゲンのゆらぎを抑えるには
エストロゲンのゆらぎを抑えるには、栄養バランスの取れた食事、適度な運動、質のよい睡眠を心がけ、規則正しい生活を送ることが大切です。また、仕事も家事もこれまでの70%できればよし、として、自分をいたわる事も意識しましょう。年齢を重ねることに対して「アンチエイジング」ばかりではなく、更年期を「自分の心と体を見直すいい時期」だと捉え、「素敵な年の取り方をする」がコンセプトの「スローエイジング」で更年期と上手につきあっていきましょう。